グループワーク型インターンシップをマスターしよう!~あなたのスキルを上げてくれる手段としてのインターンシップ~

インターンシップ

グループワーク型インターンシップを乗り切る!

ここ最近、就活生優位の就職活動という意識が学生の方にとっては強いのかなと感じています。確かに私が就活生だったころに比べ、就活生売り市場の時代になっていると感じますが、皆さんも選抜されているのだということは忘れないでください。

インターンシップが選考に直結する時期ですので、最後の最後まで気を抜かずにインターンシップをやり遂げましょう。その意味でも前回お伝えしたお礼状にも気を配ってください。インターンシップにおけるお礼状について、詳細はこちらをご覧ください。

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さて今回は、インターンシップで増えてきているグループでの取り組みについて。

グループでの取り組み、すなわちプチ会議である。

インターンシップにおいても本選考においても最近増えてきているのが、グループで取り組むスタイルのもの。選考においては大手ほどグループ系の取り組みを行うところが多いです。グループでやらねばならないということで、「何をするの?」「うまくできるか不安」などのお声を学生の方から伺いますので、まずは、「グループ~」と名の付く取り組みについてどのようなものがあるか見ていきましょう。

グループワークとグループディスカッションの違い

グループ系の取り組みは、グループ人数としては、5~10人での取り組みとなりますが、大きく、グループワークグループディスカッションに分かれます。それぞれどのようなものか見ていきましょう。

グループワーク

グループディスカッション

① グループワーク

グループワークとは、グループ内で作業を行い、何かしらの結果を出すものです。例えば、グループの皆で手を動かして何かを創作します。インターンシップにおいてはこのタイプのものが多いです。

お題例としては、「皆さんの手元に5枚ずつ紙があります(5人に各5枚)。それらの紙を使って皆で一つの絵を完成させてください。ただし、各人とも5枚のうち1枚は不要な紙で4枚は必要な紙です。制限時間は30分です。」というようなお題です。この場合、一つの絵を完成させるために、計20枚(1人につき必要な紙が4枚×5人で20枚)で一つの絵を完成させなければならず、不要な5枚はどれかを話し合い30分以内に絵を完成させなければなりません。

また、後述しますが、自由討論型のグループディスカッションをするインターンシップもあります。

② グループディスカッション

グループディスカッションとは、グループで話し合い1つの結論を導くものです。発表がある場合とない場合があり、それは企業の指示に従ってください。グループディスカッションは選考で用いられることが多いです。

出題例としては、「自由討論型」「選択型」「課題解決型」と大きく3つあります。
自由討論型の場合は「幸せとは何か?」「できる社会人の条件を3つ挙げよ。」など。
選択型の場合は「この応募者の中で採用するとしたらだれか?」など。
課題解決型の場合は「弊社の月々の売上を3倍以上にするにはどうしたら良いか。」など。
なお、公務員任用試験の場合は集団討論と銘打って実施され、今やほとんどの自治体で実施されます。そのほとんどが時事や自治体にかかわる課題解決型の集団討論となります。

グループワーク型インターンシップにおける心構え

グループワークを中心にインターンシップを行うのがグループワーク型インターンシップ。期間としては1日で行う企業もあれば、1週間かけてじっくり行う企業もあります。例えば、「今資本金が1000万円あります。これを元手にどのような事業を弊社で行いたいですか?」といった内容や「5人の人物が登場する物語を読んで、どの人物が一番許せないかを各人が順位付けし、その後グループで話し合いグループとしての順位を決定する。」という内容があったと聞きます。

このグループワーク型インターンシップの狙いは、「企業の事業理解をしてもらい、企業に好印象を抱いてもらう。」「コミュニケーション能力が高く、質の高い優秀な人材を発掘する。」というものがあります。そして、双方の思惑がマッチすれば、選考に進んでもらおうということになります。

グループワーク型インターンシップを受けるメリット・デメリット

メリット
① 自身のスキルを向上させられる。
② 自分の人間性を理解してもらえる。


デメリット
③ 企業のことを直接知ることができない。
④ グループの雰囲気にのまれて場合もあり得る。

① 自身のスキルを向上させられる。

企業から学生への、グループワークのフィードバックが必ずあります。良いも悪いも、もしかしたら結構きついことも言われるかもしれません。その全てをぜひ吸収する気概でいてください。このフィードバックから現状の自分が分かります何ができて何が不足しているのかを見極めるチャンスですのでぜひ生かしてください。

2グループ以上に分かれてグループワークを行う場合には、順位を付けられることもあります。そのため、他グループに比べどこが良かったのか悪かったのか、必ず見つけるようにしてください。

② 自分の人間性を理解してもらえる。

あなたの人間性や、チームの中でのあなたの立ち位置を企業に分かってもらうことができます。説明会や研修では、企業から一方的に話をする時間が長く、なかなか学生一人一人のことを理解することができません。その点、グループワークは一人一人の個性を見極めることができるため、インターン生のあなたにとってはグループワークでいかに自分をPRできるかということが大切になってきます。

③ 企業のことを直接知ることができない。

グループワーク単体でインターンシップが実施される場合、企業の事業情報を知ることができないのがデメリットになります。グループワークを通して学生に経験の場を提供することがこのグループワーク型の目的でもあるためです。企業の情報を知りたいと考える学生からすると、目的のずれが生じますね。

ただし、企業は学生の様子をじっくり観察し評価しています。選考に呼び込むためというのもありますので、ホームページは確認した上でインターンシップ担当の社員などに積極的に企業に係る情報を質問することは必要です。

④ グループの雰囲気にのまれて場合もあり得る。

個人ワークはほとんどなく、グループの雰囲気とあなたのグループ貢献度をみられるため、グループメンバーとの信頼関係の構築は絶対必要です。グループの雰囲気が悪いと個人の印象も悪くなります。そのため、グループワーク前に自己紹介を軽くしておくなど、場の空気を温めておき、積極的に意見が飛び交うような場作りが必要です。

グループワーク型インターンシップで企業にPRするポイント

企業は、どのようなポイントをもってインターン生であるあなたを評価するか、見ていきましょう。評価ポイントは以下です。下記のことからもわかるように、グループワーク(グループディスカッション)は相手を負かすのではなく、相手と一緒に一つのことを成し遂げる、いわばプチ会議です

積極的な姿勢

協調性

コミュニケーション力

論理性

発想力

① 積極的な姿勢

企業は、あなたの「進んで発言できているか」「自ら進んでチームに参加しているか」という部分を見ています。組織はチーム一丸となって行動し、かつ新人に対して積極性・主体性を求めているためです。私がやります!という積極的な姿勢で多くを吸収してくれる新人が求められています。

② 協調性

いくら積極性があっても「自分が、自分が」と周りを見ずに自分中心でいたら、チームワークを乱し、組織として機能しなくなってしまいます。そのため、「周りのメンバーと協調して物事に取り組めるか」ということも見られています。

③ コミュニケーション力

協調性とともに必要になってくるのが、コミュニケーション力です。このコミュニケーション力は相手と協調するうえで、しっかりと自分の意見を伝え相手の意見を聞くための力です。会話のキャッチボールをできるかということを見られます。

④ 論理性

物事を論理的に組み立てて話が出来るか。根拠立てて話が出来るかということを見られます。自分の発言を論理的に組み立て、周囲の人にわかりやすく説明できるようになりましょう。

⑤ 発想力

新入社員は、まだその組織に染まっていない人材として、客観視をすることができる存在です。だからこそ、自由な発想ができるのが新入社員。上の言うことをしっかりと聞くことも大切ですが、自由な発想で組織に新たな風を吹かせてくれることを企業は期待しています。

グループワークの事前準備ポイント

グループワークを行うことが事前にわかっているのであれば、事前準備は必須です。時事ネタや最低限の業界知識は身に着けておきましょう。また、普段から自分の意見を考える癖をつけてください「自分ならこう思う。」という考えをまとめる癖をつけること、さらにそれを誰かに話す癖をつけると良いです。そのため、他人との会話のキャッチボールも普段から心がけておきましょう

日常的にニュースや新聞(業界新聞含む)をチェックしておく。

物事に対して、自分ならどう思うか、自分の意見を持つ。

他人との会話のキャッチボール(話す・聞く)を心がける。

いかがでしょうか?
グループワーク型インターンシップは、自分のスキルを高めることを念頭に置いて参加することをお勧めします。そのグループワークが数日にわたるものであれば、その数日の間に日々のグループワークから得たものを振り返り吸収しましょう。そして、次のグループワークに活かしてください。そうすることで、あなたの成長力をも企業にとってプラス評価としてPRすることができます。もし、「自分はできない、どうしよう」と考えているのであれば、成長することでPRに変えていくことができるんだということ、覚えておいてください。

なお、本選考におけるグループワークのポイントは、また後日お伝えします。