これまでの経験の中で最も困難だったことは?
前回は、「もしあなたが面接官だったらどの応募者を採用しますか?」という質問に対しどのように考えればよいかということについて、お伝えしました。詳細はこちらをご覧ください。

さて、今回は「困難なだったことは何か?」という質問について、お伝えします。
困難ってなんだろう?
「人生で最も困難だった事は何ですか?」
「困難を克服した経験はありますか?」
こういった質問は、エントリーシートでも問われるものです。困難とは何なのでしょう?そんなことを疑問に思ったことはないですか?
困難なことってないんですけど!という相談が結構あるので、今回はそのことについて。
困難=「大きな壁」
困難なことってなんでしょう?
これ、人それぞれ「困難の定義」が異なります。そして、この曖昧な困難という言葉を定義すること自体が困難に思う人もいるかもしれません。相当なドMでもない限り、困難な日々の連続のような人生を歩もうという人もいないでしょう。
とはいえ、よく聞かれる質問でもあります。そのため、あえて定義するならば、困難とは、「目標に向け行動したにも関わらず、なかなか成し遂げることが難しい大きな壁」のことです。就活においてはこのように定義しましょう。
なぜ、面接官はこれを聞くのか。それは、「入社後に業務に困難が生じた時、どのように取り組むのか」を確認するためです。
ある意味、ストレス耐性を聞いていると考えても良いでしょう。ストレス耐性については、こちらも合わせてご覧ください。

困難を乗り越える人=主体性のある人
困難=大きな壁。この大きな壁はどうしたら出現するのか。それは、何があってもブレることのない大きな目標を持つことにあります。
「絶対に○○を達成する!」という目標に向けて、主体的に行動する人は、大きな壁でもぶつかっていける。
一方、「なんとなく成し遂げられればそれでいいやー」位に考えている人は、壁にぶち当たると方向転換をします。
面接官がなぜ困難なことを聞くのか。上述したストレス耐性以外に、理由はここにもあるわけですね。「困難なことに直面しても、目標達成に向け主体的に動ける人か?」を見ているということです。
どんな困難にぶつかったのか、そしてそれはどの程度の困難なのか。今までのあなたの人生の中で、どれだけ強い意志でその目標に立ち向かったのか。それを知ることで、目的意識を持った主体性のある人物かを見極めるのです。
ここで、注意点があります。それが、受験や語学経験を困難だったこととして語るのは避けること。
受験はほとんどの方が経験すること。誰しもが同じような経験をし、大差がないことが理由に挙げられます。難易度というものもあり、上には上がいることも理由です。
語学経験も、ほとんどの方が語学学校で異文化の人とコミュニケーションを取っているので、同じようなことしかしていません。特別変わったことを経験する必要があるでしょう。
困難がない場合はどうしたらよいか。
これまで困難を乗り越えた経験がないという人は、今から目標を持って主体的に行動してみましょう。
簡単な目標では困難とは言えません。自分にとって難しいことにチャレンジしてみてください。
私が以前指導させていただいた学生の中には、この話を聞いて、「100キロ歩く」という目標を立てて行動した人がいます。しかも台風直撃したそうです。まさに困難。
どのように回答すべきか。
では、どのように回答すべきか、見ていきましょう。
・どのようなことに主体的に取り組んだのか。
・その際、どのような目標を立てたのか。
・目標達成に向けどのような壁にぶつかったのか。
・その壁にどのように対処したのか。
・このことから得た学びは何か。
この流れを意識した回答を心掛けましょう。
そして、回答する際は、具体的にかつ論理的にわかりやすく話すことです。PDCAを回さすことも忘れずに、回答しましょう。PDCAについては、こちらも合わせてご覧ください。

説明力についてはこちらをご覧ください。


いかがでしょうか?
困難なことは、ネガティブな質問ではありません。目標達成に向け、主体的に取り組めたことをPRできる質問です。困難がなければ困難を作れば良い。大きな壁は大きな成長を呼びます。
ワンピースのルフィがまさにそうですね。「海賊王になる!」というブレない目標を掲げ、それに向け困難な壁に立ち向かってレベルアップを果たしています。
難しいと思うことに主体的にチャレンジしてみましょう。