面接官が知りたいのは熱意ややる気だけではない。
前回は、面接において失敗経験にこそあなたの本質が隠されているということをお伝えしました。詳細はこちらをご覧ください。

面接であなたの本質を伝える上で、意志や感情を言葉にして話すことは大切です。それと同時に熱意ややる気を伝えることも重要。
けれども、面接では「やる気があります。」「熱意があります。」「私の強みは○○です。」と言葉で伝えるだけでは不十分です。それはなぜなのか。
熱意は言葉と態度の整合性が取れてこそ生まれる
どんなに、「やる気があります。」と口で答えたとしても、言葉は信用がおけないものです。ましてや、面接官にとって、目の前に座っているあなたは初対面の人物。そんな初対面の言葉を誰が鵜呑みにするでしょうか?あなただったら鵜呑みにできますか?おそらく、初対面の人の話を100%鵜呑みにすることは、あなたもしないでしょう。
人件費という費用を増やしてまで目の前にいる人物を雇わなければならない。そんな大博打を踏もうとしているのです。そのような状況下で、どのような人物かが分からないのに、すぐに人件費に含めることができるかといえば、そう簡単な話ではない。
あなたを、雇うにふさわしい人物かどうか吟味するには、言葉だけでは足りないのです。
態度で示す熱意。
あなたは、ご自身が話している時の態度や印象を気にしたことがありますか?
あなたの言葉を裏付けるには、態度が重要となります。信用するに足る人物か。それを推し量るためにあなたの言葉と態度や印象との矛盾を探るのです。
「やる気があります!」といくら口で言っても態度にやる気が感じられなかったり、「私の強みは○○です。」と経験を交えて強みを言ったところで、それが面接官の感じる印象に表われていなかったら、あなたを雇いたいとは思わないでしょう。
面接をすると、面接官が何かメモを取っているような動作をすることに気付くでしょう。それは、あなたの話した内容に留まらず、面接官が感じたあなたの印象や態度もメモしているのです。話した内容はそこそこに印象や態度について重点的にメモしていると考えましょう。
あなたの話の内容は半分以下に聞き、注目しているのは印象や態度。それが面接です。
そのため、どのような態度でどのような印象を持たれているのか、あなた自身で確認し、常日頃から意識するよう心がけましょう。好印象の持たせ方については、以下も合わせてをご覧ください。


また、客観的にあなたの印象を知る方法としては、こちらも合わせてご覧ください。

熱意だけで押し切るのは中身のなさを露呈する。
面接ではやる気や熱意を言葉や態度で示すだけでは受かりません。「よっしゃ!社会人上等!やってやろう!」なんていう熱意だけでは、単なる夢見人と同じです。
しっかりと現実と向き合い、その組織の目指すべき方向性や克服すべき課題を分かった状態で志望しているかということが重要となります。
それを理解していないのに、やる気はあるから採用してくださいというのは、それこそ大博打でしょう。入社後のミスマッチを引き起こす原因となり得ます。
そのため、その熱意がどこから来るのかを、組織研究を行った上で示すことがあなたに求められます。
自分目線よりも組織目線を優先しているか。
自分が成長したい、福利厚生が整っている、社風が良い、業務内容が魅力的。これらはすべてあなたの目線でしかありません。成長できないと感じたら辞めるのか。福利厚生に変化が生じたら辞めるのか?社風が良くない部署に配属されたら?あなたの御眼鏡にかなわない業務をやることとなったら?
組織は、あなたのやりたいことを実現するためにあるのではありません。組織のやるべきことを遂行するためにあなたを雇うのです。
その組織にとって有益と感じられる人財であるというやる気や熱意を見せることが、大切といえるでしょう。
組織目線を持つことの大切さについては、こちらも合わせてご覧ください。

いかがでしょうか?
面接官にあなたの本質を知ってもらい興味を持ってもらうためには熱意を示すことが大切です。けれども、熱意だけで終わらないように気を付けましょう。
その熱意が本物かどうかが、面接の合否を決定する分かれ道となるのです。