リーダーシップを発揮した経験を聞かれたら?
前回は、組織の理念やビジョンを聞かれた際の受け答えについて、お伝えしました。詳細はこちらをご覧ください。

組織としては成長、発展させていきたいからこそ、真に理念に共感してくれる人材を募集するのです。そして、やはりほしいのは、将来の管理職候補。
目の前にいる就活生が将来的に会社を担ってくれる存在となるか。それも面接では評価ポイントとなります。
今回は、そういったことを確かめる質問として、「リーダーシップ経験」についてお伝えします。
リーダーシップを発揮したことありますか?
「リーダーシップを発揮した経験はありますか?」
この質問、エントリーシート等にリーダーシップについて記載していないのに聞いてくることもあります。リーダー経験がない方にとっては答えにくい質問でもありますね。
では、なぜこのような質問をするのか、どのように回答すべきか。見ていきましょう。
リーダーシップ経験を聞く、その意図とは?
では、なぜリーダーシップを発揮した経験をわざわざ聞くのか。まずは質問の意図を見ていきましょう。
・あなたの定義するリーダーシップを知り、そこからあなたの価値観を知る。
・ひいては、リーダーとしての素質や資質があるか。
このように、この質問はリーダーという役職に就いたことがあるかを問う質問ではなく、あくまでリーダーの資質があるかを確認するための質問なのです。
「リーダーシップ」
この言葉は実は漠然とした表現であるということは、以前にもお伝えしています。
漠然とした表現であるからこそ、リーダーシップという言葉があなたにとって何を表わすのか、リーダーシップの定義を知ることが、面接官にとって必要となります。
そして、あなたが定義したリーダーシップというものから、あなたが組織の中で何を大切にしているのかという価値観を知れば、組織とあなたが本当にマッチするのかを図ることができるのです。
その上で、その組織で将来的に管理職候補となりうるのか、リーダーとしての素質や資質を見ているのです。
このことからも、リーダー経験がある=リーダーシップがあるとは必ずしも言えません。そして、リーダー経験がある=将来の管理職候補となれるとも言い難いのです。
そのため、このようなリーダーシップの有無を問う質問においては、リーダー経験をしていることがすべてではないのです。
リーダーシップについて、以前にもお伝えしております。以下も合わせてご覧ください。

リーダーシップ経験を問う質問に効果的に回答するためには?
では、「リーダーシップを発揮した経験はあるか」という質問に、回答するために心掛けるべきことは何か。見ていきましょう。
① あなたの考えるリーダーシップを定義する。
② 自ら主体的に行動した経験で組織への関わり方や姿勢をアピールする。
① あなたの考えるリーダーシップを定義する。
リーダーシップは漠然とした表現であるため、「私が考えるリーダーシップは、○○です。」のように、まずはあなたが考えるリーダーシップとは何かを定義しましょう。
定義する際は、組織に自分はどのように貢献したいかという視点で考えてみてください。上述のように、あなたが話すリーダーシップの定義からあなたの価値観を探ろうとする狙いがあるのです。組織の中で大切にしていることをしっかりと伝えましょう。
当然のことながら、エントリーシートや面接での他の質問と一貫性があることが必要です。
② 自ら主体的に行動した経験で組織への関わり方や姿勢をアピールする。
実際に経験を話す際は、リーダー経験がある方はその経験を話せば良いです。(ただし、ベストなのは大学時代)
一方、リーダー経験がない方はどうすればよいか。そういった方は、「あなたが考えるリーダーシップの視点で話せること」で構いません。
そして、チームの中で自ら主体的に行動した経験を述べるようにしましょう。
その話し方については、PDCAサイクルを回しながら話すと効果的です。詳細はこちらをご覧下さい。

いかがでしょうか?
リーダーシップを発揮した経験。これは、リーダーを担ったことがないと話せないというわけではありません。あなたなりのリーダーシップを定義し、それを元に話せるエピソードを抽出しましょう。
あなたが将来的に組織の中枢を担える人材かを探る質問ですので、あなたの将来性がPRできれば良いのです。過去の経験の有無は必要ありません。