学業はPRにならないという都市伝説
前回は、他人からの評価についてお伝えしました。他人からの評価は、あなた自身を客観視できているかを知り、組織に対する立ち位置や貢献度を知るために聞かれるのです。詳細はこちらをご覧ください。

さて、今回は学業はPRにできないという都市伝説ならぬ就活伝説があるので、これについて見ていきます。
学業はPR「できない」のではない。
学業はPRできます。ただ、サークルやアルバイトなど学業以外のエピソードに比べたら見劣りしてしまうというだけ。それはなぜかというと、学業は学生の本分だから。確かにそうです。学生の本分は学業。頑張って当たり前でしょなんて空気があるのは間違いない。
では、問おう。
今の大人たちのどれだけの人が学生時代に学業を熱心に取り組んだのだろうか?私は確実にバンド三昧だった。良いと思える教授には出会えたことがない。助教からは可愛がられたけど。
というわけで、学業が学生の本分だからとそれを馬鹿にする大人はさほどいませんし、PRできないわけではないのです。だって今の大人たちも自分が学業に対して頑張ったかというと、そういうわけではないのだから。それに学生の本分だからこそ、そこへの努力度合いは、ビジネスが本分となった際の指標となるでしょう。もし、あなたがアルバイトやサークルをやっていなかったとしたら、学業について大いにPRしましょう。
ただし、ただ勉強を頑張りましただけではPRにはなりません。では、どのようなものであればPRとなるのか、見ていきましょう。
目標・目的を持って頑張ること
まず、「なぜその大学の学部学科に入学したのですか?」と質問されることもあるでしょう。
これに対し、ただ何となくとか、第一志望に受からなくて、などの答えは当然あり得ません。
どのような目標、目的があってその大学に入ったのかを伝えることが重要。
そして、それ以外の学業関係でも、目標を明確にしましょう。例えば、以下のようなものです。
・資格取得
・奨学金の獲得(条件の厳しいものに限定。)
・成績優秀者として大学から表彰
・ゼミにおける下級生獲得数
etc…
上記はあくまで例です。私がこれまで支援した学生のエピソードを拝借しています。この他にも大学ごとに様々な目標を定めることが可能です。
学業をPRする際はあなたの所属する大学におけるあなたなりの目標や目的を据え、それに向けての努力を伝えるようにしましょう。大学の外で資格の勉強をすることも同様のことがいえます。
学生の本分は学業だからといって、大学で学ぶすべての科目ができるようにならなくてはいけないわけでもありません。科目ごとに向き不向きや得意不得意があるので、何か一つ自分の得意を見つけて、それをどの程度頑張ったかということが言えれば問題はないのです。その科目が自分にどのような効果をもたらしたのか、どのような意図で頑張ったのかを言えば、十分なPR材料です。
もちろん、目標を持って学業に挑みその目標が叶い良い結果を産み出せたなら、それはすばらしいことです。PRするに足るものといえるでしょう。では、立てた目標をかなえることができなかったらPRにならないのか。
目標を叶えられなかったらPRにならないのか。
上述のように、目標を持ったなら叶えたい。けれども、惜しくも叶えられなかったということもあるでしょう。特に資格取得については、それが言えますね。
その場合、叶わなかったで終わらすのではなく、それ以降努力の程度をどのように変化させたのかを述べるようにしましょう。そして、努力の程度を変えた結果目標は叶ったのか、叶えようとしているのか(試験が今後に控えているなど。)も触れましょう。
資格等でレベルアップが可能であれば目標を叶えたとしても、さらなるレベルアップをしていきたいということは伝えるべきでしょう。向上心や努力をPRできます。
自己PRや力入れたことにおいて学業をエピソードとすることは、本来行うべきことをどのような姿勢で(学生としての正しい姿勢で)行っているのかということをPRすることができるのです。やらねばならないことをしっかりと目標を持ってできているということは、社会人としても全うできる力が備わっている証です。
アルバイトやサークルを言わないことは不利になるのか
不利にはなりません。アルバイトやサークルに参加していないのであれば、なぜ参加していないのか、他に力を入れたことは何かを言えれば良いのです。
「なぜアルバイトやサークルに参加しなかったのか」と問われることも、もしかしたらあるでしょう。あなたとしても、その理由として、家から大学までの距離が遠く通学時間が長いことやご家庭の事情、学業に力を入れたかったからなど様々な理由が挙げられるでしょう。その理由が言えれば問題ないのです。
そして、アルバイトやサークルに参加しない代わりに、何をしたのか、なぜそれなのか、そこから得たことは何かを伝えましょう。例えば、長い通学時間を利用して、資格取得に力を入れた、学業に力を入れた、1か月50冊の読書を目標にしたなど言ってもよいのです。ご家庭の事情であるならば、家庭の中でのあなたの役割や家事と学業を両立するための時間の使い方のPRなど、PRできることは日常に潜んでいることだって有り得るのです。
いかがでしょうか?
学業はPRにならないかという都市伝説はウソ。学業だって立派なPR材料です。学業は学生の本分だからこそ、それに対して何かしらの成果が得られているのであれば、与えられたことをしっかりと行えることができるという証明になるわけです。
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