面接ではマイナス評価になるNG表現がある。
前回は、面接官の醸し出す雰囲気等から合否を予想することは避け、その場で正しく対応してほしいということをお伝えしております。詳細はこちらをご覧ください。

面接官が醸し出す雰囲気やその言動を気にするのであれば、真っ先に気にしてほしいのが、あなた自身の発言です。面接官が途中から圧迫に転じるなど、そのスイッチはあなた自身の発言にあるといっても過言ではありません。
ただし、面接における受け答えに正解はなく、「この答えをすれば、絶対に受かる!」というものは存在しません。そのようなテンプレートを配信している就活サイトは、採用側もチェックしていますのでご注意ください。そのため、このテンプレートを使ったなということがすぐにバレます。だからこそテンプレート的な発言は場の雰囲気を一層悪くするとお考え下さい。
※ 就活サイトを否定しているわけではありません。あくまで採用側もチェックしているからこそ注意してほしいということです。
「これが正解!」というテンプレート的受け答えはないものの、言ってはいけないワードや表現は存在します。
さて、それでは言ってはいけないものとはどのようなものか、見ていきましょう。
面接中の言い回しには気を配るべし!
面接指導をしていても人事の方とお話をしていても、うーんそれはちょっと・・・というような言い回しをされる学生の方が多くいらっしゃいます。そして、本人は一生懸命答えており悪気は一切ないので、もったいないなぁと感じます。どのような発言が、面接官の顔を曇らせるのでしょうか。早速見ていきましょう。
気をつけたいNG表現とは。
NG表現特集としてご紹介します。以下のものはなるべく避けましょう。言い方を変えたり、意識するだけで印象が大きく変わるようなものばかりです。
① 「あのー」「えっと」「まぁ」はだらだらしてる。
② 「視野を広げたい。」「勉強したい。」で終わらない。
③ 「興味のあることは最後までやり抜く」では仕事はできない。
④ 「Aは嫌だからB」と一方を卑下しない。
⑤ 専門用語が多く、興味が持てない。
⑥ 若者言葉、話し言葉は敬えない証拠。
⑦ 誤った敬語は呆れられる。
⑧ 憧れで終わらない。
⑨ 受動的な表現は主体性を感じない。
⑩ マイナス表現は使わない。
① 「あのー」「えっと」「まぁ」はだらだらしてる。
緊張していることや、その人の癖などもあり、どうしても答える前に出てしまうこれらのワード。どうしてもNGという訳ではないです、頻繁にこれらのワードが出ていると、印象は悪くなりがちです。質問に答える際は、「はい」ということを意識しましょう。
「力を入れたことは何ですか?」
「はい。私は○○に力を入れました。」
といったような感じです。「はい」ということで、「あなたの話をちゃんと聞いていますよ。」という合図にもなり、面接官としても、心地がよいものになります。
② 「視野を広げたい。」「勉強したい。」で終わらない。
これらの言葉を結構使っている方が多いですが、「自分を成長させたい」というニュアンスのものは良い印象を与えません。なぜなら、その組織としては「あなたを成長させるために、雇うわけではない」ためです。
その組織は、あくまで会社を成長させてくれる人材を欲しがっているわけですから、「会社のために入社をする」という意志を示しましょう。「入社したら、会社のために何がしたいのか」という意識でいることが大切です。
また、「御社で○○について学び、将来的には起業したい。」というのもNGです。いずれ辞めると分かっている人を雇うような会社は少ないです。中には経営者を育てることを理念としている企業もありますので、そういった場合は、言ってもよいことではあります。
「成長したい」ことについて、こちらも合わせてご覧ください。


④ 「Aは嫌だからB」と一方を卑下しない。
AとBを比較するような言い回しは良くありません。「A企業はここがダメだから、B企業」では、マイナスなことにしか目が行っていないという印象を与えてしまいます。
これは、A企業が嫌だという理由に過ぎず、B企業の志望動機とはなり得ません。一方を卑下して他方を持ち上げたところで、PRにはなっていないことを意識しておきましょう。「どうせ他の組織の面接でうちも否定されているんだろう。」と思われかねません。
⑤ 専門用語が多く、興味が持てない。
学科やゼミナールで学んだことを問われた際に、学問内容を具体的に話す方がいます。しかも専門用語をふんだんに用いて話す。これは避けましょう。
あなた自身が周りの人から興味のないことを話されたり、難しいことを難しく話されたりしたらどう思いますか?つまらないですよね?面接官も同様です。興味のないことを長々と話されても、興味がないから聞く気になれません。そんなことよりも、よほど「映画見るの好きです!」などの方が興味がわき話したい気持ちになります。
面接は、話して終わりにする場ではなく、興味を持ってもらう場です。相手の興味がわく話を心掛けましょう。もし学問の事に触れるなら、分かりやすくかみ砕いて(面白おかしく)話す必要があります。
なお、学科やゼミナールから学んだことについて話す際のポイントは以下でも紹介しております。こちらをご覧ください。


⑥ 若者言葉、話し言葉は敬えない証拠。
「なので~」、「やっぱ」などの話し言葉、「ゼミ」「バイト」などの略語は当然NGですし、あなたの周りで使われている若者言葉もNGです。面接官が分からないような言葉を使われてしまうと面接官にとって理解不能ですし、話し言葉を使うことで、礼儀のなさを露呈することになります。
以上の事からこういった言葉はなるべく使わないよう意識することを面接指導ではお伝えしています。
⑦ 誤った敬語は呆れられる。
二重敬語や尊敬語、謙譲語の使い分けには気を付けましょう。ビジネスマナーがないと思われてしまいます。敬語の使い方については、上記の話し言葉と合わせて、こちらの記事もご覧ください。

⑧ 憧れで終わらない。
憧れは理由にはなりません。行政職や公安系などの公務員や、ホテルマン、客室乗務員など専門職であるほど、憧れを口にする人がいますが、憧れは単なるきっかけです。憧れを理由にする場合はほんのきっかけ程度に話す必要があり、むしろ大切なのは憧れるようになって以降何をしたのかを話すことです。
「憧れていたのなら、実現するために何かしらの努力をしているでしょう?それが言えないなら、単なる憧れに留まり本気ではないよね。」ということになります。そして、憧れだけでは当然仕事はできません。仕事とは憧れ以上のストレスがかかるものだからです。憧れを伝えるのは志望動機が多いですので、志望動機についてはこちらも合わせてご覧ください。

⑨ 受動的な表現は主体性を感じない。
例えば、以下の表現。どちらの方が、主体性ややる気を感じますか?
・「リーダーに任命された」
・「リーダーに任命いただいた。」
当然、後者(二文目)ですね。任命されたと言うのはやる気がないけど任命されたからやるというような意味合いに捉えられます。任命いただいたと言うことで、能動的に動こうとする前向きさが伺えます。
このように、受動的な表現を能動的な表現に変えるだけで、印象は変わります。能動的な表現を心掛けましょう。能動性については、こちらも合わせてご覧ください。

⑩ マイナス表現は使わない。
⑨と同様、マイナスな表現は印象悪く感じさせます。物事をマイナスに捉える=ストレス耐性がない=すぐ退職するのではないかという懸念を感じさせてしまいます。プラスな表現を心掛けましょう。
いかがでしょうか?
面接は基本的にどんなことを言っていただいても構いません。ただし、あなたの発言からあなたという人格を面接官は想像することを念頭に置いてください。あなたはどんな人物に見られたいですか?採用される側に立って考えてみましょう。
面接では効果的に話す必要があります。そのためにも、NG表現は避けた方が無難でしょう。ぜひこの記事を参考に、話すことをまとめておきましょう。