この職種を志望する理由は何ですか?~具体的な根拠がなければ本気度は伝わらない。~

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その職種、なぜ志望するの?

前回は、組織のホームページの印象を問われた際の受け答えについてお伝えしました。詳細はこちらをご覧ください。

当社のホームページを見た感想を教えてください。〜他社との比較で差別化を図ろう!〜
「当社のホームページを見た印象や感想を教えてください。」前回は、「当社の印象を教えてください。」という質問について、その意図や受け答えの考え方をお伝えしました。詳細はこちらをご覧下さい。印象のみを言うのではつまりません。組織の印象...

さて、あなたはどのような職種を志望していますか?その理由は何ですか?今回は職種の志望理由について。

職種の志望理由は根掘り葉掘り聞かれます。

「この職種を志望する理由は何ですか?」
「希望職種は何ですか?」

あなたはこの質問にどのようにお答えしますか?

最近、就職面談においては、早期選考のエントリーシート添削業務が活発になってきました。添削する上で、なぜそう書いたのかというその人の志望に至る背景を聞くことが多いのですが、その職種を志望するための深い理由に行きついていない方が多いのが現状です。

早期選考とはいえ、なぜその組織か、なぜその職種かということは考えておかなければ、内定をもらえる確率は低くなります。

その職種を志望する理由、何があるのでしょうか?格好良いと思ったから?あこがれていたから?それらは明確な理由からは程遠いものと言わざるを得ません。

では、職種を志望する理由として何を答えればよいのか。見ていきましょう。

職種の志望理由を聞かれる意図とは。

この質問をする意図としては、以下が挙げられます。

志望職種を知りたい。

本当に当社で働きたいと考えているか。

① 志望職種を知りたい。

単に志望職種を知りたいという思いから、聞いてくれている質問でもあります。人事が配属先を決めるための参考として聞いていますので、しっかりとあなたの希望を伝えましょう。

② 本当に当社で働きたいと考えているか。

どの職種で働きたいかその職種に就き何をしたいか自分たちの会社にどのような効果をもたらしてくれるのか。そういったことを、面接官はこの質問から探ります。

募集する職種の名称やそれが所属する部署名は組織により異なります。

例えば、コンサルタントのような職種であったとしても、営業職という名称の組織もあれば、コンサルタント職やコンサル営業職という名称の組織もある。その組織での名称なんかも違うのです。業務範囲やその内容も組織によって様々です。

ただ「何となく」イメージで職種を選んでいると、イメージしていたその組織の業務内容とは違うということが多分に考えられます

存在しない部署名を言ってしまったり、職種名が正しくなかったり。はたまた業務内容がその組織のそれとは異なっていたらどうでしょう?

そういった、あなたの回答と組織の実際との乖離をもし感じるようであれば、「本当にうちで働きたいとは思っていないのだな。」と思われても仕方がありません。

回答するにあたり心掛けるべきこととは。

以上のことを踏まえて、この質問への回答のポイントをお伝えします。

その職種で何をしたいかを具体的に述べる。

魅力に感じる根拠や自分に向いている理由を述べる。

① その職種で何をしたいかを具体的に述べる。

まずは、その職種を語るために、「○○部△△課で□□職として従事したい。」部署名や課名も挙げ具体的に述べましょう。公務員の場合には、政策や施策名も述べるようにしてください。

希望職種の仕事内容や業務の幅も具体例を挙げるなどして、明確に述べるようにしてください。5W2Hです。5W2Hの具体性については、こちらをご覧ください。

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② 魅力に感じる根拠や自分に向いている理由を述べる。

なぜ志望するのかという質問ですから、やはり理由や根拠は求められます。その際は、魅力に感じる根拠や自分に向いていると考える理由を挙げると良いでしょう。

「過去に○○のような経験をしたため魅力を感じる。」「過去に○○のような経験をし自分に△△の能力や学びを得、それを活かしたい。」というように過去の経験を軸にしましょう。説得力が増します。経験については、こちらも合わせてご覧ください。

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いかがでしょうか?
志望する職種を正しく知るには、業界研究は絶対に欠かせません。特に、詳細な職種理解は、ホームページのみでは理解できないでしょう。

こういった質問に答えるには、一番良いは人に聞くことです。OB訪問やリクルーター面談はもちろん、最近流行りの社会人と会えるようなツールなどを駆使して、組織の理解を深めていきましょう。