責任の定義と重さ
前回は、学生と社会人の違いについてお伝えしました。詳細はこちらをご覧ください。

さて、学生と社会人の違いとして、前回でも「責任」というものを挙げました。実はこれ、ものすごく漠然としたものであること、お気付きでしょうか?
面接やグループディスカッションにおいても、違いとして、この責任を挙げる方が本当に多いです。けれども、「違いは責任の重さにあります。」と言っただけでは、答えになっていないのです。
社会人としての「責任」を具体的に知ろう。
責任を挙げるのは良いのですが、こと選考においては、具体的に話すということを意識して下さい。
ビジネスでは具体性が物を言う。
選考に限らず、ビジネスにおいてもそうですが、漠然としたものを話すより。具体性を持って話すことを心掛けましょう。
組織はチームであり、様々な価値観を抱えているということはこのブログで幾度もお伝えしています。組織はチーム。だからこそ、伝わるだろうと思うことが伝わらないのです。
メンバー全員が同じことを考えているとは限りません。だからこそ、抽象的に話すのではなく、具体的に話すことが求められます。
選考においても同様です。あなたがどのような人物かを推し量るのが選考です。あなたという人物を理解してもらうには、あなたが具体的に話さなければならない。
以上のことからも具体性を意識して受け答えをしましょう。具体的に話すことについては、以下の記事も合わせてご覧ください。

あなたにとって責任感とは。
では、
「あなたにとっての責任とはなんですか?」
何を指すのか、具体的に考えてください。
この記事の中では、社会人としてどのような責任感があるのかを、お伝えします。(私の私見も含まれていることはご了承ください。)
① 組織の一員としての責任
② 仕事で成果を出す責任
③ 時間に対する責任
④ 世間体に対する責任
⑤ 自立する責任
⑥ 家族に対する責任
① 組織の一員としての責任
組織に入った以上、組織の利益を最大化することを目的とする必要があります。組織に入れば、あなたはその組織の代表者となります。
お客様があなたに対して抱いた印象は、その組織全体の印象となるわけです。
例えばレストランに入って、店員に嫌な接客態度を取られ、もうこの店に来たくない!と感じたことはありませんか?その感覚があなたが対面するお客様にも当然あるのです。
そして、組織の利益を最大化するというのは、つまり社会に還元、貢献することが大切です。なぜなら、組織は社会の一部だから。組織が利益を最大化するためには、社会に認められなければなりません。
社会から認められないものは、今ではSNSや口コミ等により簡単に廃れてしまいます。この意味では、「社会に貢献する責任」と言っても良いでしょう。
② 仕事で成果を出す責任
組織に属せば、給料を貰うことになります。そのため、給料に見合うほどの成果を出すことが必要です。
給料泥棒とか窓際族という言葉がありますが、給料だけもらって仕事をしないというのは、組織の代表者であるという意識が欠落していることとなります。
給料だけもらって、仕事もしないで文句だけ言うような社員は言語道断。貰っている給料に見合うだけの、むしろそれ以上の仕事をすることが重要です。
このような前向きな仕事の仕方が次の仕事を生み、「この組織の中にあなたあり」と、組織に重宝される存在となるでしょう。
③ 時間に対する責任
前回もお伝えしているように、時間を守らない人はそれだけで責任感のなさをアピールしてしまうことになります。それは信用問題に関わり、当然、信用を失います。10分前行動を心がけましょう。
④ 世間体に対する責任
学生の頃は、「学生だから」で済ませられていた部分が多くあるはずです。身近なところで言えば、価格差別としての学割もこれに当たるでしょう。
社会人になれば組織の代表者となり、行動や言動は組織のイメージにつながるのです。
例えば、こんな話があります。
あるAさんが学生時代に車で衝突事故を起こしました。相手は企業の車で、その相手の運転手から平に謝られ、「まじダセー(笑)」と笑い話にしていたようです。
そのAさんが社会人となりとある企業の営業マンとして車を運転した際に、やはり衝突事故を起こしたようです。Aさんの車は企業の車であったがために、問題にされたくないと考え、相手に対して平に謝って許しを乞うたそう。
これ、皮肉ですよね。
なお、どちらの事故も大事には至らない事故だったようなので、よかったです。
組織の一員となるからこそ、「どこの誰か」ということが常に付きまといます。世間体を気にすることも必要です。
⑤ 自立する責任
多額の給料を得る存在となる。そして、仕事で成果を出す存在となる。それは、社会人としての自立を指します。
誰かの指図だけを受ければよいわけではありません。時には、自分で決断することも大切でしょう。
自分がやりたいことを自分で見つけ行えてこそ、自立。けれども、自分のやりたいことを何でもやってよいかというと、そういう訳ではありません。
犯罪などやってはいけないことも当然ながらあります。組織や周りに迷惑をかけないためにも、その分別を付け、行動ができることこそが大切になります。
また、学生時代、親の保護を受けることも幾度かはあったでしょう。何かを買ってくれたり、嫌なことは慰めてくれたり。
社会人になるということは、そういった親の保護から自立することを意味すると言っても過言ではありませんね。
⑥ 家族に対する責任
親御さんがお年を召され仕事をしなくなれば、今度はあなたが親御さんを養う立場となるでしょう。あなた自身も、結婚をされお子様も生まれることが考えられます。
そんな、家族を養うための責任も生じることでしょう。
結婚されるお相手の方が仕事をするのかしないのか、共働きになるのか、一方は家事専業となるのか。それは価値観によりますが、どのような場合でも、家族を持つことの責任が生じることは変わりないでしょう。
お子様が生まれれば、教育する責任だって生じます。教育する責任を知ると、あなたの親の有り難みも自ずと感じます。
いかがでしょうか?
今回は責任に焦点を当てましたが、具体的に話すことを心がけてください。
具体的に話すことで、責任といってもチームに重きを置く人なのか、時間(信用)に重きを置く人なのか、家族に重きを置く人なのかといった価値観が見えます。
どの価値観が良いなど、正解はありません。大切なのは、価値観をしっかりと伝え、組織とのマッチングを図ることにあります。
あなたならどのような責任を伝えますか?上記はあくまでれいですので、上記から選ぶも良し、あなた自身で考えるも良しです。
学生の頃は自由にできていた事が、社会人になれば制限されたような、そんな感覚を得るかもしれません。それが責任というものです。
なお、自己PRで責任感をPRしたいという方は、こちらも合わせてご覧ください。
