あなたにとって働くとは?という矛盾とジレンマ
前回は、性格について聞かれた際の考え方と受け答えについて触れました。詳細はこちらをご覧ください。

さて、今回は就職の軸を問われた際の受け答えについて、お伝えします。
働く理由を知らないとその組織である理由にもつながらない。
「あなたにとって働くとは?」
今や、インターンシップでも、聞かれるこの質問。社会人として働いたことがないのに、社会人としての働き方を問われる。このジレンマ、矛盾に誰か気付かないかな?そんな風に思ってしまいますが、問われた以上は答えねばなりません。
あなたならどう答えますか?インターンシップに参加した方ならもう答えられるはず!けれども、組織に合う合わないという目線でしか仕事選びをしていない方は要注意です。
将来なにを実現したいか。
この質問に答えるためには、「将来なにを実現したいか」を考えることが必要です。
なにを実現したいか。
過去にこんな学生がいました。「バンドをするための資金稼ぎがしたいから。」あ、これ私です。恥ずかしい。。。
お分かりのように、こんなことを面接官は聞きたいのではないですね。
この質問をされた際のNG回答集をまずは見ていきましょう。
・お金のため。
・生活のため。
・社会貢献のため。
・成長のため。
・夢のため。
・趣味のため。
・家族のため。
・人生を豊かにするため。
・人生を楽しむため。
これらは当然ながらダメ回答となります。なぜなら、どれも漠然としていますよね?だからです。
何のためにお金を稼ぐのか、生活をするのか。どのような社会貢献や成長をしたいのか。などなど。どれも答えに対する正しい答えとは言えず表面的なもの。楽しむなんて、仕事をなめてんのかといわれても仕方ありません。
そして、もう一つ。上記理由は、どれも極めて自己中心的で自己満足なものであることがお分かりいただけるでしょうか?本音はそれでも構いません。けれども、面接に関してはそうともいえないのが現実です。
お金や生活のためなら、別にその組織でなくてもいい。成長するのだって、その組織でなくても成長できるはず。人生を豊かにしたいなら、仕事していなくても豊かにできるでしょう。
あなたにとって、成長や豊かとはどのような概念なのでしょうか?なにを持って、成長した、豊かになったといえるのでしょうか?
大切になるのが、あなたが口にする言葉の概念なのです。成長や豊かという言葉の、これらの裏にある意味合いや理由を面接官は知りたいのですね。
実際にこの組織で働くことになった場合、仕事をする上でどんなことを目標にしたいのか。具体的にイメージしながら答えることが求められます。
参考:公務員になるための軸
公務員を目指す人によくある軸が、上記でいうところの社会貢献に該当するでしょう。
具体的には、「生まれ育った地元に恩返ししたい」「住みよいまちにしたい」などです。
軸としては、足りません。恩返ししたいなら、税金を払えばよい。住みよいまちにするなら、ボランティアしてまちを綺麗にしてくれればよい。
では、なぜ公務員として働きたいのですか?
現状の教育制度を立て直したい?雇用改善したい?政治批判になるような軸も要注意です。政治の上に成り立つのが公務員だから。
なぜ社会貢献をしたいのかどのようにしたいのか公務員として実現したいことは何か。これらを考えるようにしましょう。
「働くとは何か。」受け答えの方法と注意点。
では、どのように答えるべきか、見ていきましょう。
① 過去の経験から根拠立てて述べる。
② 企業の理念に沿うように意識する。
③ 上述の自己満足的内容は避ける。
④ 働いたことがないから分からないはNG。
① 過去の経験から根拠立てて述べる。
学生時代に行ったアルバイトやインターン、ゼミナールといった活動から感じたことを踏まえて答えると、説得力が増します。その経験から、なにを感じ(なにを学び)働くことをイメージしたのか。それを経験とともに伝えましょう。
② 組織の理念に沿うように意識する。
独り善がりにならないためには、やはり組織とのマッチ度合いを伝えることが必要です。
面接官に「だから、うちなのか!」と思わせるためには、組織の理念や今後の事業展望に沿う必要があるでしょう。
③ 上述の自己満足的内容は避ける。
お金のため、成長のためという自分目線は、企業のことを考えていない証拠です。周りを見れない人、自己中心的な人という印象を持たせてしまうこと間違いなしでしょう。
また、この質問で何気に多い回答が、「一緒に働きたいと思える人と楽しく働く。」です。仕事をなんだと思ってる?と言われても仕方のない受け答えです。
既に様々な人で形成されている組織に入っていく身にもかかわらず、なんと上から目線だ!と怒鳴られた就活生も過去にいたようです。最もですよね。あなたのために誰かを首にするなんてことは決してありません。
人を理由にしない。これについては、以下の記事も合わせてご覧ください。

④ 働いたことがないから分からないはNG。
これは、一番言ってはいけないものです。目標もなく働いている人ほど成長意欲がなく、生産性の意味では疑問視されてしまいます。しっかりとあなたなりの答えを言うようにしましょう。
いかがでしょうか?
働くとは何か。あなたなりの答えをこれまでの経験から考え、感じてみましょう。きっと見つかるはずです。