官公庁・自治体研究の方法を具体的にまとめてみた。
公務員においても説明会やイベントに参加するよういつもならお伝えしていますが、
この外出自粛のご時世、やはり説明会のWEB化も目立ちますね。
さらに、どんな仕事をしているかが不明確なのが公務員。
(コロナのお陰か、その一端を垣間見ることはできましたが)
そこで、家でもできる官公庁・自治体研究の方法をご紹介します。
やっておくとよい:官公庁・自治体共通
試験日程が延期となり、せっかく時間ができたのですから、面接や論文対策を十分に行いましょう。
面接では、基本情報として大臣や首長名、興味のある政策・施策などを問われることもしばしば。
その為にも、国家、地方共に共通してやっておくとよいのが、やはりホームページの確認です。
ホームページで基本情報を確認する。
基本情報の例を以下に記載しておきます。
国家 |
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大臣名、政策、組織図、各部署の業務、予算、統計データ、報道内容、白書 |
地方自治体 |
首長名、施策、組織図、各部署の業務、財務状況、特産物、ゆるキャラ、面積、人口、統計データ、計画 |
一次面接の段階から、こういった基本情報は聞かれます。
さらには、例えば高齢者支援に興味があるならば高齢化率も聞かれることは必至。
統計データにも必ず目を通しておきましょう。
やっておくとよい:国家編
本来なら、説明会等イベントに参加することをお伝えしますが、コロナの事もあるため、ネットで公務員の仕事を知る方法について触れます。
昨今は、公務員の採用試験関係もネットで様々な情報を得られるようになりました。
インターンシップも流行り、受験者への動画での呼びかけ増えてきています。
行政府
筆記試験、論文や面接のどれにおいても、上記のような基本情報の他、どのような政策に興味があるか、日本の現状や課題は何か、提案できることはないかなども聞かれます。
社会事情について問われることも多い。
そして、なぜ公務員か、その中でもなぜ国家なのかという質問もあります。
そのことからも確認しておいてほしいのが、「白書」と「仕事紹介系動画」です。
白書は必読!
日本社会の現状分析や施策、将来展望をまとめた報告書です。
これをしっかりと読み込んでおけば、
論文では数値や施策を盛り込んで具体的に記述することができますし。
面接でも具体的に述べることができます。
自分の興味ある省庁の、最新版の白書を必ず読み込んでおきましょう。
筆記試験でも、例えば経済事情の問題が出題され、経済財政白書や通商白書、労働経済白書などから引用されるため、やはり読み込んでおく必要があります。
内閣府に白書がまとめられているので、ぜひご覧ください。
ただし、どれもページ数が多いので、悪しからず

「国家公務員ってどんな仕事をしているの?」仕事を知りたい人は動画をチェック!
行政府ならば、以下のホームページやYouTubeはぜひチェキラ!
内閣人事局が管理している国家公務員CAREER GUIDEでは、
仕事内容の紹介の動画や各省庁のリンクがあり、国家公務員を志望するならブックマーク必至です。

内閣人事局の女性公務員を主役としたストーリー仕立ての仕事紹介動画もピックアップしておきます。
なお、以下の他にも動画がありますので見ておきましょう。
人事院YouTubeでは、若手職員のインタビューなども掲載されています。
国家専門職でいえば、
国税専門官ドラマ仕立ての仕事紹介が面白い!
国税庁動画チャンネル
財務専門官は仕事内容がいまいちわからないという方向けに、その役割をご紹介。
司法府
裁判所事務官や家庭裁判所調査官の仕事もあまり知られていないのが実情。
そのためなのか、仕事紹介動画が結構充実しています。
過年度のものもぜひご覧ください。様々な先輩の声を聴け、最高の研究材料になります。
「裁判所事務官は法律の知識が求められる」という誤解が受験者の間で広まることがありますが、決してそんなことはありません。なぜなら「事務」がメインだから。
そのため、法学部以外の方にもおすすめです。
立法府
衆議院、参議院もどのような仕事があるかなかなか知られていません。研究は必須です。
衆議院事務局ではクイズなんかも出題されています。ぜひチャレンジしてみましょう!
参議院事務局は動画とかは特にありませんが、ホームページをしっかりと見ておきましょう。
参議院法制局では、以下のページを見ておきましょう。
いつの間にやら動画紹介の色が強くなりましたが、研究するにしても楽しく研究することが一番ですよね!
ぜひご参考に!
やっておくとよい:地方編
地方公務員は自治体研究が必須。
自治体研究として、以下の記事にもあるように、まち歩きを推奨しています。が、外出自粛でそれも強くは勧められない状況。

例年の面接時期にはコロナは収束しているとは思いますが、自治体研究は論文を書く上でも重要であるので、今のうちにできることを今回は紹介します。
総合(振興)計画や基本構想、個別計画の確認
上記の記事でも紹介しているように、総合計画や基本構想は将来目標や理念を掲げたもの。
どういう方針で住民サポートをするか、どのように県政・市政を運営するか、主にどのような分野に力を入れているかを知ることが出来ますので、確認は必須です。
そして、それを元に個別具体的にどのような取組を行っているかを個別計画で確認しましょう。
総合計画も個別計画もページ数が多いため、自分の興味ある分野に絞っても構いません。
面接では興味のある分野、部署は何かを聞かれます。さらに、自治体によっては「他には?」と3回聞いてきたりもします。
それは、公務員は3~5年おきに異動するからというのも理由の一つ。
そのため、興味のある分野を2~3個はピックアップしておきましょう。
その際、福祉と教育など近寄った分野はNGです。福祉と土木など少し離れた分野を選びましょう。
住民インタビューの代わりとなるのが住民アンケート。
上述の基本情報にも挙げている住民アンケートは住民の意見を知ることができるツールとして最適です。
住民アンケートから自治体の現状や課題を把握し、そこから自分自身の興味を広げることもアリです。
Google Mapで行った気になる。
まち歩きが出来ない場合には、Google MapのストリートビューやGoogle Earthを活用して行った気になりましょう。
まち歩きに比べると、例えば夜の様子が不明など見えてこない部分もありますが、最低限のまちの様子は分かりますのでお勧めです。
ただし、これはまち歩きが出来ない場合の応急処置的なものですので、このツールで十分とは思わないように注意しましょう。
コロナが落ち着けば、まち歩きは必須となります。
以上、国と地方に分けてその研究方法についてご紹介しました。
ぜひ参考にしてください。