抽象的より具体的
昨日は、最近増えてきているキャッチフレーズについて触れました。
詳細はこちらをご覧ください。

今回は、面接指導をする立場の者として、お話をします。自己PRによく使われる能力例について触れてきましたが、必ずしも一般化した言葉を使う必要はないということについて、述べます。
自己PRによく使われる能力例については、こちらをご覧ください。








具体的な自己PR表現法を
○○的、○○性より自分の言葉で
エントリーシートを添削していると、「私は柔軟性があります。」のように、「○○性、○○的」という言葉を用いた自己PR文を見せてくれる学生の方に多くお会いします。添削する側からすると、率直な意見として、「またこれか・・・」という思いになります。そして、それを裏付ける根拠エピソードもだいたい似通っていたりします。面接においても同様で、同じような能力を言われるとまたそれか・・・となります。
私がそう思うということは、人事の方や面接官もやはり同じことを感じているのだなと実感します。実際に、人事の方の話をお聞きする機会があったときに同じことを仰っていました。
○○性とか○○的という言葉は、一般化された抽象的な言葉で、似たような言葉を総称しているに過ぎません。○○性や○○的という言葉には本質的な意味合いが隠されています。そのため、面接においては、その本質的意味合いを知りたいというのが面接官の真の思いだということを知っておきましょう。
例えば、柔軟性という言葉においても
① 臨機応変な対応ができる。
② 自分の意見に固執しない。
という意味合いを含んでいます。
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リーダーシップも意味合いがいろいろありましたね。
① 目的をもって行動でき、その目的をメンバーに正確に伝えられる。
② メンバー同士の対立や意見の衝突が起こった時に、信頼関係をもって双方をまとめることができる。
③ 1人で行うのではなく、周りの人を巻き込む力があるか。
④ 当事者意識をもち、課題解決に向け広い視野で解決策を提案できる。
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このように、○○性、○○的といっても、種類やタイプがあります。一言で○○性、○○的というよりも、どのようなPRポイントがあるのかを具体的に述べましょう。その方が、面接官に伝わり、心にも残りやすいです。
その他、表現方法を変えることも、よいでしょう。
たとえば、過去の学生の方の例を用いると、
「周りとの和を大切にする」ことを自己分析にしていました。
周りとの和を大切にする=チームワークのことですね。そして、輪ではなく和としたのは、チーム一人一人の能力の足し算でチームは成り立っているということを伝えるためでもあり、様々な人の能力を足し合わせていくことで、チーム力を最大限にすることができるということも意味しています。
チームワークをちょっとした言葉に言い換えるだけでも、人と違ったPRにすることができる。そんなよい例かなと考えます。
いかがでしょうか?
PRしたい能力を一般的な言葉ではなく、本当に言いたい本質的な内容に置き換えることで、印象もガラッと変えられます。漠然とした抽象表現よりも、相手に伝わる具体的な表現を心がけましょう。