就活戦略を練るには、自分と向き合うこと。
前回は、就活のコツとして、人の価値観を否定しないことをお伝えしました。詳細はこちらをご覧下さい。

さて、先日は珍しく公務員の数的処理の科目講義を行いました。独学者向けの直前対策のようなもの。
その中でお話したことを共有します。
今あなたはどの位置にいますか?
どの位置にいることが正解か、ということはありません。人それぞれスタート地点もゴールも異なる。
前回もお伝えしたように、就活に関しては自分の中に答えがあります。それを前提としても、やはり大切なことは、自分の立ち位置を都度確認することです。
己を知れば戦略も見えてくる。
公務員の勉強において、一年も前から勉強を継続している方もいれば、1ヶ月前の今になって本腰をいれる方もいるでしょう。SPIに至っても同様に、様々な時期の方がいます。
よく「この時期からの勉強で公務員受かる?」、「SPIは、いつから勉強すべき?」という質問を受けますが、「思い立ったら、その時からやろう。」とお答えする。それは、まさにここに理由があり、時期なんて関係ないということです。
早期から始めれば、そのメリットはじっくりしっかり学力を高められる。始める時期が遅ければ効率的な勉強で学力を高めれば良い。今の時期に勉強を始め、国税専門官に受かったという人を私は知っています。
時期云々よりも、自分がどれだけ本気で取り組もうと考えているかということの方が大切。なんて、根性論的な話になってますが、要は、その時期に応じた適切な勉強法を考えればよいのです。
勉強を例にしましたが、これは就活としてやるべきことのどれについても、同じことが言えます。
自己分析が不十分なら、業界研究や組織の研究をしながら自己を深めることもできる。
今の自分がどこにいるのかをしっかりと把握しましょう。自分のゴールを決め、それまでに何をするべきか、何が足りないか、不足を補うために何が必要か。
未来の自分と今の自分、今の自分と過去の自分との比較を行いましょう。
そのためにも、人の活用です。中でも、OBや先輩との比較、我々キャリアカウンセラーとの相談や面接練習が有効です。
自分一人では分からないことでも、経験者や就職支援者への相談は、自分がどの立ち位置かを客観的に知る鍵となるでしょう。
己を知れば戦略は自ずと見えてきます。
くれぐれも同じ立場の人とは比較しないでください。比較については以下でもお伝えしています。合わせてご覧ください。

就活における無知の知。
無知の知。これは「知らないことを自覚する」というソクラテスの言葉を表したものです。
日本は文化的に、知らないことを悪とする、知らないことを恥ずかしいとすることが多いです。
けれども、知らないことは恥ずかしいことでも何でもありません。むしろ、自分は多くを知っているという自覚のほうが恥ずかしいことでもあります。
世の中には無数の事象が存在し、そのすべてを知ることは不可能だからです。
あなたが知らないことを他の誰かが知っているということもありうるのです。
そして、無知である自分に気付けば、探究心が生まれ知らない自分と向き合い、知る努力をすることができる。
知らないことを自覚している人は、人に聞くことを厭わず、調べることも厭わない。それにより知識を増やすことができます。
その学ぶ姿勢が周りの人を引き付け、その知識探求を手伝ってくれる。そんな良い循環が生まれます。
知らない自分を自覚することで、例えば新たな自分の一面を知る。例えば新たな業界や組織を知る。そして何より、新たな業界や組織の一面を知ることもできるかもしれません。
いかがでしょうか?
就職活動。これは、他の誰でもない自分と向き合うことに、意味があります。
自分と向き合い、自分だけの戦略を立て就活を進めましょう。