大学で学んだ専門知識を生かすなら
前回は、業界を絞っている方向けにお伝えしました。この時期、インターンシップで業界、企業選定をするために業界を絞りがちになりますが、それはあくまでインターンシップ。就職活動に向けて仕事体験をするがための選定ですので、実際に就職活動スタートの際には選定をする必要はないと感じます。詳細はこちらをご覧下さい。

さて、今回は大学の専門知識を活かしたいという方に向けてお伝えします。
専門知識をどんなところで活かせるのかを知る
大学や専門学校で学んだ専門知識。せっかくだから活かしたいですよね。そんなあなたが志望できる産業は、実は一つとは限りません。
専門知識そのものを活かしたいなら
特に理系の方に多く見受けられる「専門知識を活かしたい」という思い。そう思うのは、至極当然に感じます。
ただ、例えば「フッ素化学の研究をしたから塗料メーカー」と直結で考えなくてもよいと感じます。例えば、自動車や医療などでも知識としては役に立ちます。
そして最近では、家電メーカーが電気自動車産業に参入したり、介護産業に参入したりと、企業の異業種参入が目立ってきています。幅広く見ることで思いがけない出会いもあり得るということですね。
事業領域を広げる企業が増え、垣根がなくなりつつある昨今。専門知識を活かせるのは、絶対にここだけ!とは限りません。幅広い視野を持つことも企業選定には必要になります。
学んだことは専門分野外でも活かせる。
これは、文理系どちらにもいえることですが、学んだことは、何も学問的知識だけではないはず。
例えば、私の例で言えば、数学を学んできました。数学は答えは一つでも、アプローチ方法は幾通りもあります。様々なアプローチ方法があることを知るという所に面白味を感じました。そういったことから、多角的視点で物事を考える癖がつきました。
そして、今は大学内キャリアカウンセリング業務や就活対策講座の講師、企業の研修講師をしています。就職を含めキャリア全般は、数学との違いで言えば、答えは幾通りもあります。正解はない。そして、数学と同じで、アプローチ方法やキャリアに対する考えはは幾通りもあります。志望動機や自己PRを学生と一緒に練ることだけでも、多角的視点は活かせています。
このように、専門知識を学ぶその姿勢や特性を社会に活かすことを基準に仕事選びをしてみるのも一つの方法です。
これについては、エントリーシートの書き方のところでも触れていますので、そちらもご覧下さい。

いかがでしょうか?
最終的に就職活動が本格化する時期になって、一つの業界に絞るのは、なんら悪いことではありません。
ただ、端から視野狭く一つの業界にこだわるよりも、複数の業界を比較検討した上で一つの業界に絞る方が、業界の志望理由に説得力が生まれ、企業も納得がしやすくなります。これについて、別の記事でもお伝えしておりますので、こちらをご覧下さい。

それに、後々あなた自身も「本当にこの業界でよかったのか」と自問自答することもあるでしょう。そんなときに「他の業界も見ておけばよかった」と後悔するのは、なんか癪ですよね?
それなら、今のうちに興味のある業界を全て納得いくまで見てから入社を決めた方が、あなた自身も納得した就活ができます。将来的にもあなた自身が選んだ道として、その仕事を全うすることができます。
納得のいく就活とそのための準備をきちんと行いましょう!