人生の先輩の話も話半分で聞ければそれでよい!
前回は、will,can,mustを整理することについてお伝えしました。詳細はこちらをご覧ください。

社会人になってからも、このwill,can,mustの考え方は重要と言えます。自分のやりたいこと、できることと、組織から求められているやらねばならないことは乖離しがちだからです。これが個人の許容範囲を超すほどに乖離が大きくなってしまった時に転職という行動に出るのです。
今の時代、転職して当たり前。けれどもそれは、自分のやりたいことや成し遂げたい事が明確になってこそです。キャリアアップとしての転職は大いに結構であると私は考えます。
さて、この三が日、本当に色々なことを、色々な人から言われたことでしょう。何を信じればよいか分からなくなってきたという方も多いかもしれませんね。
信じるのは自分自身。
人に会う就活を勧めていますが、人に会う就活は、気を付けてほしい落とし穴もあります。それが、「他人の価値観であり、正解ではない」ということ。
社会は日に日に変化する。
人生の先輩、社会人としての先輩からいろいろなことを言われるはずです。「俺のときはこうだった。」「私はこうした。」などと過去の話をしてくれることもあるでしょう。場合によって「インターンシップは行かなくて良い。」「対策なんてしなくて良い。」などなど言われるかもしれません。
けれども、そのように話してくれた諸先輩方が就活生だった時と現在とで、社会情勢は何も変っていないかというとそういうわけではありません。社会情勢は1年で大きく変わります。それに伴い、公務員であろうが企業であろうが、組織というものは戦略を常に変えます。それは、採用事情においても同様のこと。
例えば金融業界。誰がメガバンクの採用方針転換として採用数を激減させると予測できたでしょうか?組織一つ取っても、昨年と今年で採用戦略を大きく変更してくる組織は多く存在します。公務員だって、昨年と今年で試験内容を大きく変更するということなんてザラにあるのです。
そんな常に変化する社会情勢の中、古い情報しか持っていない諸先輩方の情報は、そのすべてを信用できるのか?古い情報では、就活で自分の納得解を得ることは難しいでしょう。そして、人それぞれポテンシャルや価値観は異なります。「インターンシップに参加しなくて良い。」「対策はしなくて良い。」というのはあくまでその先輩の経験則に基づいたものであり、あなた自身に当てはまるかどうかはまた別の事。
日に日に変化する社会情勢の中、信用してよいのは、我々のようなキャリアのプロが持つ情報や大学のキャリアセンターが抱える情報です。つまり自分の足で稼いだ情報だと思ってください。キャリアのプロである我々キャリアコンサルタントの使い道は、そこにあります。そして、キャリアのプロやキャリアセンターから得るあなた自身の行動をぜひ信用してください。
そして、あなたの価値観がどうかということを大切にしてください。他人の価値観ではなくあなたがどうしたいか、どのように判断するかが大切なのです。スタートもゴールも人それぞれ。周りに相談しつつ、周りに惑わされないで、あなたなりの考えを形成するということが納得解を得るコツです。
信じるべきは、今何をやっているかという事実。
人に会う就活で最も大切なのが、その人の考えではなく「社会人としての行動」です。今どのような仕事をしているのか、今求められている能力・スキルはどのようなものがあるのか。これらは知っておく必要があるでしょう。それを基に、自分がその組織、その職種で仕事をするなら、どのようなことができるのかを考えることができるからです。仕事研究ができればよいのです。
そして、「これをやるとよいよ。」というものは実践してみる価値はあるでしょう。実践してみて違うと感じたら止めればよいだけです。何かをやらない後悔よりも何かをやった後の後悔の方が、充実度は高くなります。
いかがでしょうか?
過去の社会情勢と現在の社会情勢を比較しても意味がないのです。大切なのは、現在の社会情勢の中で、就活生としてどのように行動するかということです。
諸先輩方が就活で何をしたかというのは過去の話。今あなたが何をすべきかを考えるようにしましょう。無条件に先輩の話を信じるのではなく、情報を取捨選択するということが求められます。
人に会う就活については、以下もご覧ください。

