あなたにとって、人の役に立つとは?
前回は、グローバルに活躍したい人に向けてお伝えしました。グローバルに活動する、または活動しようとしている企業は日本にもたくさんあります。どのような海外展開を考えているのか調べ、語学力を十分に活かしましょう。詳細はこちらをご覧ください。

さて、今回は人の役に立ちたい!という方向けにお伝えします。
人の役に立つ方法を探ろう。
最近は、公務員秋受験や民間インターンシップの面接指導が増えてまいりました。指導をしていて感じるのが、「役に立つ」という言葉の意味の多用性と多様性です。毎年本当に「人の役に立ちたい」と言う方が多いです。公務員に限らず民間も含めて全体的にです。ただし、「人の役に立つ。」という言葉は、実は抽象的な表現なのです。どういうことか見ていきましょう。
「人の役に立つ」その考え方や方法は人それぞれ。
実に多くの方が「人の役に立ちたい。」と面接で話してくれます。ただし、「人の役に立つ」ことを具体的に話してくれた人が少ないのが残念に感じます。面接官が本当に聞きたいのは、「人の役に立ちたい。」という字面ではなく、その裏側にある「どのように」役に立ちたいのか、あなた自身の「想い」を知りたいのです。
「人の役に立ちたいから志望します。」は当たり前。
仕事とは、どういうものでしょうか?
仕事とは、お金をもらって為すものです。
では、どうしてあなたの行う仕事に対して、相手はお金を支払ってくれるのでしょうか?
その相手の方は、仕事をしてくれたあなたに対して、感謝の気持ちをお金という物に変えて伝えているのです。
もしあなたの行う仕事に不満があるならば、相手はあなたにお金を払いたいとは思わないでしょう。でも払ってくれた。どうして払ってくれたのか。それは、どのような仕事も誰かの感謝の上で成り立っているからです。つまり、どのような仕事も人の役に立っているからこそ、仕事として存在している。人の役に立たない仕事はないのです。人の役に立たない仕事はないからこそ、「人の役に立ちたいから」という理由だけでは志望動機にはなり得ません。
「人の役に立つ」とは種類がある。
では、人の役に立つとはどのようなことなのでしょうか?そこを面接官は知りたいのです。この「どのように役に立つか。」は人それぞれ違うんですね。実は「人の役に立つ」とは種類があります。
大きく分けて「直接的」か「間接的」か。
直接的に役に立つような仕事とは、例えば相手に直接何かを行う仕事です。私のように誰かに何かを伝えたり、洋服や飲食など相手に物を提供したり。自分の技術や自分そのものを駆使して誰かの役に立つ。そういったものが直接的に役に立つ仕事といえるでしょう。
間接的に役に立つような仕事とは、例えばシステムを構築したり、物を作ったり。はたまた何かの研究をすることも間接的には人の役に立つことができる仕事でしょう。人と関わることがない(もしくは少ない)けれど、何かに打ち込むことで回りまわって誰かの役に立ちます。
このように、「役に立つ」というのには種類があり、あなたの言う「人の役に立つ」とはどのような種類の「役立つ」なのかということが大切です。そして、直接的にでも間接的にでも、何かを為すことで「誰に対して」「どのように」役に立ちたいのかが重要です。
突飛な例で申し訳ないですが、例えば、芸人の明石家さんまさんは、楽しく笑いたいという人に笑いを提供することで、人の役に立っていますし、タレントの稲川淳二さんは、怖い思いをして涼しくなりたいという人に怖い話をすることで、人の役に立っています。
このように、同じ「自らの語り」を提供する人でも、どんな人に対して、どのように役に立ちたいかで、語りの材料が笑いと怖さで異なります。
喫茶店で食べ物を提供する仕事でも、笑顔で人に元気を与えたいのであればホールでの仕事が最適ですし、自分が作る食べ物で人を元気にしたいのであればがキッチンでの仕事が最適です。
いかがでしょうか?
あなたが何のために、誰に対して、どのように、なぜ役に立ちたいのかにより、当然やりたいことやその志望理由は変わってきます。就職活動が本格化するまでに、「どんな人にどのようになぜ役に立ちたいのか。」を考え、それを踏まえて、業界や企業の選定をするよう、心がけましょう。