やりたいことが必ずしもできるとは限らない。
前回は、公務員の併願について、志望動機の観点でお伝えしました。詳細はこちらをご覧ください。

さて、面接においては必ずと言ってよいほど「入社後にやりたいこと」を聞かれます。
その受け答えについては、以下をご覧ください。

入社後にやりたいことを言うわけだし、確実にやりたいことができる!
そんなふうに考える方もいるかもしれませんが、その実、やりたいことが本当にできるとは限りません。
やりたいこと以外の仕事でも、その組織に貢献したいと思えるかが大切。
これはよくある話です。
多くの就活生が、やりたいことが絶対にできると信じて止まないのですが、やりたいことができる人なんてほぼいません。たいていが第3,4志望の部署に配属されます。
やりたいこととは、つまりあなたの「興味」に過ぎない。
希望部署とは全く異なる配属を言い渡されるのは、公務員だろうが民間だろうが同じこと。
私の例でいえば、システムエンジニア時代にカラオケのリモコン(デンモク)のシステムを作ったり、ネットワークに興味があり、志望していました。
けれども、配属は「数学科」を理由に金融系。しかも会社一のパワハラ部長。んな理不尽なという感覚でした。
現公務員の私の元教え子の方々も、やりたいことを一生懸命考えたにも関わらず、やりたいことができている方はいまだにいません。
やりたいことを一生懸命考えても、ふたを開けてみれば、当たり前のように「あなたにとって一番やりたい部署じゃないけど宜しく。」と言われる。
このように、面接時に「入社後にやりたいこと」を聞くのは、あくまで企業研究ができているか、どれだけ本気でこの組織を志望しているのかを確認するために聞かれるに留まります。だからこそ、付随して「他にやりたいことは?」「やりたいことができなかったらどうする?」という質問があるわけです。
やりたいことができるぞーやったー!と過度に期待するのではなく、まずは「やりたいことという側面」から本当にその組織に入りたいかを考える。やりたいことは、そんな材料としてください。
たとえやりたいことと違っても、その組織で仕事をしたいかを考えることです。
ただし、これは裏を返せば、「やりたいこととは違うかもしれないけど、他の部署でもあなたの能力やスキルを確実に活かせる」と人事が認めてくれた証拠です。
能力と興味は違うというのはまさにこれ。「やりたいこと」とは、つまりは「興味があること」。けれども、それをできる能力があるかどうかは、また別の話なのです。
あなたは能力を見出されたという証です。見出された能力を最大限に活かせるようその会社に食らいつくことを意識してみましょう。そうすれば、いつかやりたいことができるようになるかもしれない。
いかがでしょうか?
やりたいことが絶対にできるわけではない。それは肝に銘じておきましょう。
腐らず、与えられた仕事を着実にこなせるか。そのために本当に入りたい組織か。そういったことも踏まえて就職活動をしましょう。
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